2017年6月16日
6月10日、
岐阜で開催された馬杉知佐先生の講座を受講してきました。
馬杉先生は、ジュネーブ留学時にダルクローズの国際ライセンスを取得され、
現在は比治山大学短期大学部にてリトミック指導をされています。
また、アメリカの作業療法士エアーズが提唱する『感覚統合』をリトミックを通して行い、
発達障がい児へのレッスンで素晴らしい成果をあげていらっしゃる先生です。
私自身がサポートを必要とする生徒さんとの関わりを通して、
悩んだり、考えたりしていたなか、
いつも優しく相談に乗ってくださっている先輩の千恵先生のご紹介で
『ぜったいにおすすめ!』とのことで、
岐阜まで言ってみようと決意し参加して参りました。
まず、講座の最初に先生が指示されたのは、
『この部屋のなかを歩いてください』
というもの。
馬杉先生の講座を以前に受講された千恵先生や数人の先生方は
座って見守っていただくことになり、
はじめて参加する私を含めた20名程度が部屋の中を歩きます。
最初の1分、2分は、
(おお、この部屋に繋がって更衣室があったんだ!さっきは気がつかなかった。)
と思ったり、
(天井がたかいな。)
と感じたり、私も新たな発見を楽しみながら歩いていたのですが、
少しすると......
(まだかな。)(なんで歩くのかな。)(何に気がつくための活動なんだろう。)
と不安になりはじめ......
馬杉先生が『はい、ストップ。5分歩いてもらいました。』とお声掛けいただいた時には
20名ほぼ全員が下を向いて不安そうに歩いていたようです。
このエクササイズは、普段先の見通しを立てることが難しい子ども達が感じている不安を
感じてみようというものだそう。
大人の私たち、ましてや自分から積極的に学びにきている立場でも
こんなに不安になり、心配になり、しょんぼり元気が無くなるなんて。
子どもはどんなに不安で怖いか、少しだけでも分かったように思います。
千恵先生によると、
『3分位から一気に空気が悪くなったのが分かった。全員元気がなくなってたよ。笑』とのことでした。
この他にも、
片方の目を手で押さえ、もう片方の目は手で筒をつくって歩いてみたり、
(普段、ハンディキャップのある子どもはこれくらいの視野であることを実感するため。)
2人組になり、相手と触れ合うか触れ合わないかギリギリのところまで肩を近づけて歩いてみたり、
(他人と合わせることにこんなに苦労しているんだよ。ということを実感するためのエクササイズ。)
普段、子ども達がどれだけがんばって過ごしているか、
経験を通して学ぶことができました。
子ども達がこんなに大変な思いをしているなか、
私達に出来ることは、音楽を通して関わっていくこと。
知識、技術を基に、行動していくことだと実感しました。
エアーズの提唱する
『やりたいことがあり、それができる存在となり、
環境からの要請に対して満足感をもって対応でき、
自己を意味ある存在に導くようにすることである』
という言葉は、
すべての子ども、大人に言えることであり、
みんなが未来をつくる子ども達にこの言葉を胸に接して行けば
『日本の未来が変わるかも。』と思いました。
馬杉先生も『日本を変えたいから、今日講座をしています。』とお話しされていました。
長くなってしまいましたが、
私がまずやってみよう、と思っていることを一つだけ。
何でも口に入れて舐めてしまう子どもへのサポート。
脳が刺激を求めてやってしまっている可能性が高いので、
全身を使った活動で脳を目覚めさせるとやめられるかもというものでした。
馬杉先生は、脳神経のお医者さまとも連携してレッスンされていらっしゃるので、
特別な知識、技術、ご経験をお持ちです。
この一つの知識も、馬杉先生の講座に参加しなければ、
私は知らずに過ごしていました。
以前に受講した特別支援の講座でも得られなかった知識です。
お行儀が悪い、とか赤ちゃんぽい、とかじゃ無いんだよね。
誤解されて辛いよね。今まで分かってなくてごめんね。と反省しました。
また、感覚統合(聴覚、前庭感覚、固有感覚、触覚、視覚の5つ)を10歳前後までに
バランスよく育むことができれば、
多くのことが出来るようになることと知り、
子ども達との関わりに責任の重さを感じました。
子どもの人生に関わることだから。
今回、このような学びの機会を与えてくださった横山先生、
またご紹介くださった千恵先生、
本当にありがとうございました。
横山先生のブログはこちらです。
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