2017年6月18日
6月13日、ドラフィ先生のピアノレッスンを受講しました。
ドラフィ先生はリスト音楽院の先生です。年に二回、1月と6月に来日され、芦川先生のお心のこもったサポートのもと、レッスン受講の機会をいただいています。
今回は、
ショパンエチュード25−2、10−9、
ドビュッシーの前奏曲集より、風変わりなラヴィーヌ将軍。
梅雨らしい空模様、小雨の降る中なか、ドキドキしながらレッスンへ。
何十回、何百回とレッスンを受講してきたけれど、毎回ドキドキ。
中学生の頃、同じ門下で今ピアニストになった友達のゆみは、
『レッスンはいつも楽しみ!何を言ってもらえるんだろうってわくわくする。』
と話していたけれど、私はドキドキが80%、20%がわくわくという感じ。
性格的なものなのかな......でも確実にわくわくが増えていることは確かです。
中学生の頃は120%ドキドキだったので。当時はゆみの発言に心底びっくりでした。
思い返すと、当時は練習が足りなくてレッスンの日になちゃっているというのが一番の問題だった。
それはドキドキしたはず笑
今と学生時代の大きな違いは、まず選曲を自分でしているということ。
学生時代は曲を指定されたり、先生に選んでいただいていたけれど、
今は何を弾こうと自由です。
今回選んだ3曲も、もちろん自分で決めたもの。
ドビュッシーは、去年のダルクローズのプラスティックアニメの課題曲で
公開試験を見に行って、とても気になって弾いてみることにした曲です。
ショパンのエチュードは、なぜか惹かれてしまって、
それは多分感覚的に学ぶべきものを自分自身で感じ取ったんだと思います。
譜面をパッと見た感じだと、ドビュッシーの方が手こずりそうと思っていたけれど、
難しいのはショパンでした。
ずっと弾きながらも、(左手がうるさいよな。)(ペダルが濁っているな。)と思っていたけれど、
自己練習だと解決出来ず、また私の怠惰な性格により、修正不足なままレッスンへ。
ドラフィ先生は一回目の演奏をお聴きになり、一言。
『A lot of problems』
そして、予想通り、
『Lazy』
と仰いました。
ショパンもドビュッシーもペダルが大問題だということで、
細かくご指導いただき、
また強制的にテンポアップさせて弾いてみたら、じつはこのテンポでも弾けそうかも、と気がついたり。
そして今回、最大のお土産としていただいたのは、
手首を動かさずに指だけで軽やかに弾く方法、
『ゆび、ゆび、ゆび、ゆび』と隣で先生に応援していただくと、
なんだか出来たような気持ちになりました。
この奏法をマスターしたいと受講後の今も猛練習中。
『この弾き方に、ダイナミクスを加えて自然な揺れ、海や湖の波を表現して。』
とご指導いただいて来ました。
まだ<ゆびゆびレベル>な私は、<波の表現>まで行き着けていないけれど、
(あ、この事を学びたくてショパンエチュードのこの二曲にしてたんだな。)
と自分の無意識に気がついたのです。
雨模様の心に、少しだけ晴れ間が見えたような瞬間でした。
きっとここを抜けたら、新しい世界に行ける気がします。
感じているし、表現したいのに、技術が追いつかない、
今はこの中でもがいている感じ。
前回のレッスンでドビュッシーの喜びの島を弾き、『思った通り弾けなくて苦しい』と
心の中を芦川先生、ドラフィ先生にお伝えした通り、
今回もまだその場所にいた。それをショパンエチュードで確認したんだなという感じ。
もう、本当に練習あるのみ、心の底からそう思いました。
一人で練習していると、自分に都合の良い方向に流れてしまっていて、
片手でさらうのをさぼってしまったり、耳を休ませてしまっていたり、
そんな私の演奏を、必ず真剣に、丁寧に、ご指導くださるドラフィ先生に心から感謝しています。
気がついたらもう10年近く、ご指導いただいているのかな。
ドラフィ先生のレッスンは、年に二回ほぼ毎回受講してきました。
毎回レッスンの後、(私は本当にダメだ。)(消えてしまいたい。)
と思って来たし、今回も思ったけれど、
最後に、ドラフィ先生のレッスン受講の機会をくださる芦川先生に
『勉強しなかったら、何もしなかったらゼロだけど、受講して勉強したらゼロじゃないのよ。』
『必ず変わります。』
とのお言葉をいただき、家路につきました。
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